アンデオールと膝の痛み

アンデオール(ターンアウト)は股関節で
という言い方、伝え方が少し変わってきたでしょうか。

では、下肢の関節の可動域を解剖学を基にみていきましょう。
股関節の外旋角度(ターンアウトのことね)は45度です。
骨盤のソケットにはまる大腿骨(骨頭)は標準的に45度外旋できるとされています。
とはいっても、その関節形状には個人差があるので多少外旋しやすい(内旋しづらい)、内旋しやすい(外旋しづらい)はあります。
さらに、ロイヤル系とワガノワ系では骨盤の前傾度合いが違うので、大腿骨骨頭に被さる骨盤のソケット部分の被覆量が違うのでそこでも多少変化がありますよね。
次に膝関節では、伸展状態(伸ばし切った状態)では外旋内旋は無いとされていますが、90度に曲げると外旋30~40度で、これは利用できそうですね。
実際に多くの方では、大腿骨(膝の皿)に対して脛骨(スネの骨)は外に捻じれて(外旋して)いる場合が多く観察されます。しかし、膝が外旋すると関節周囲に痛みが発生しやすく、将来的に変形性膝関節症につながる可能性が高まります。

膝痛


足首の関節(距腿関節=スネ部分に嵌る距骨)をみてみると、純粋な外旋内旋ではなく、外返し(足裏が外に向く)と内返し(足裏が内に向く)がおこりますので、わずかな部分でターンアウトに参加できそうです。しかし、外返しが大きくなると足の内側アーチが落ちてしまい不適切な足の形になってしまいます。

ここで、個人差を省いて各関節の最大限の可動域を妨げる原因を考えてみましょう。
まず股関節では、外旋六筋の硬さと滑走の影響が大きいと感じます。
梨状筋、寛骨三筋(上下双子筋と内閉鎖筋)、大腿方形筋と外閉鎖筋の硬さ(筋緊張の高まり)があると十分に収縮できず、反対につっかえ棒のように動きを妨げます。また、それぞれの筋と周辺組織に滑走の悪さ(滑走不全)があっても十分に収縮できなくなります。

膝関節では、外旋に働く筋肉は大腿二頭筋や腸脛靭帯(大殿筋と大腿筋膜張筋からつながる)ですので、これらの筋緊張や滑走不全が影響すると可動性(外旋角度)が下がってしまいます。特に、大腿二頭筋(外側のハムストリング)の滑走性と柔軟性が大きく影響しているように感じています。

さて、股関節の可動域を十分に使えない場合、無理に膝を大きく外旋(過外旋)させてアンデオールを作っていると膝関節周囲の組織に大きな負荷となり、膝の痛みや可動制限(伸びきらない、正座できない)が発生することが多く、将来的に変形性膝関節症になる可能性が高くなってしまいます。
膝に症状を感じていても、股関節の可動性からみていかなければならないし、日常的に筋緊張が高いままにならないようなセルフメンテナンスが必要になりますよね。

股関節ストレッチ

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