捻れた膝
「膝の痛み」
悩んでいる方とても多いですよね。
その痛みは、「膝痛」と一言で片づけられないほど
「痛む部分」の違いや「痛みを拾っている部分」も違います。
たとえば痛みを感じているのが
膝関節の上・下、内・外、前・後、真ん中の違い
さらにそれらが合わさった
膝関節の上内側とか上外側とか
真ん中でも外側にある皿なのか深部なのか
また、痛みを感じている部分を押すとそこに痛みがあるのか別のところで押された痛みを感じるのか
それらによって痛みを出している原因や要因が違ったりします。
細かい原因は様々ですが、共通して起こりがちなのは膝の捻れです。
モモの大腿骨に比べてスネの脛骨が外に回る外旋の状態が多くみられます。
(それを膝外旋と呼びます)
脛骨の前面に触れられる骨の「脛骨粗面(けいこつそめん)」を上に伸ばした線が、膝の皿「膝蓋骨(しつがいこつ)」の中央を通れば良好ですが、その線が膝蓋骨の外側を通ったりはみ出たりすれば膝外旋となります。
変形性膝関節症の場合、膝外旋が多くみられ原因の一つとも言われています。
脛骨粗面が膝蓋骨の幅の中央にあるのが正常。幅の間に収まっていれば、膝外旋だけどとりあえず良好。はみ出ていれば大きな膝外旋。
膝関節の各骨の動きは、曲げ伸ばしの際に捻じれた動きになります。
正座のような曲げ込んだ時には大腿骨に対して脛骨は内旋(内回り)します。
一方、曲げた膝を完全に伸ばす際には脛骨は外旋(外回り)し、最終域でロックし安定します。そこから曲げていくときはロックを外すように内旋することで曲げることが可能になります(この曲げ伸ばしの動きをトラッキングと呼んだりもします)。
この時に内外旋がスムーズにいかないと痛みを発生する場合もあります。
捻れることでスムーズに動くのですが、捻じれがスムーズじゃないと動きにも使用が出るし痛みが出たりします。
トラッキングに異常がある場合には、膝を伸ばす際に外旋しすぎないように手を添えて強制的に誘導します。5回から10回程度繰り返すことでトラッキングが正常化し、それまで出ていた痛みが軽減・消失することも多々あります。