成長期の側弯症

症例から成長期の側弯症を考えてみる。
症状:①頭痛、腰痛、②側弯症(経過観察)
所見:①首から肩部、背部の筋肉にトリガーポイントが存在し、
     背下部、腰部、殿部にトリガーポイントが存在する。
     それらのトリガーポイントを原因とする頭痛、腰痛がある。
   ②背下部の起立筋群が硬化し脊柱を左凸に曲げている。
     それに伴い、脊柱が左回旋し、左の背中が盛り上がり、左ウエストのくびれが無くなる。
対処:①トリガーポイント部の処置を行うことで解消。
    腰痛と側弯に関しては関連無し。
   ②硬化した異常な筋肉(病気の筋肉)を
     新陳代謝を促進させることで正常な筋肉に生まれ変われるようにする。
     筋肉が正常化し、さらに脊柱関節の機能異常を解消することで
     側弯状態の背骨が元に戻れるようにする。
一般的に、成長期の側弯症は原因不明で突発的に起こるとされている。
また、その変形は骨の成長が止まると変形も止まるとされている。
姿勢や動作などを原因とする筋肉の異常が、その筋肉に強い緊張を生む。
背骨左右の筋肉の張力差が背骨を曲げる力を生み、見かけ上の側弯が生まれる。
(ここまでは、機能的側弯)
原因筋の機能異常が続き、
代謝不良を起こしてスジ状の硬い筋肉へ変質し
側弯が固定される。
骨は日々新陳代謝により入れ替わるが
その成長は外からの刺激(力)による。
伸び縮みできなくなった筋肉が背骨を引っ張り、背骨自体の変形を生む。
(器質的側弯)
さらに成長期の活発な新陳代謝が、外力による変形方向への成長を生む。
このようには考えられないだろうか?
新陳代謝は骨ばかりではなく筋肉でも起こっている。
スジ状の異常な筋肉を正常な筋肉に戻し
骨が変形して固定される前に対処することで
大きな変形を防止することが出来るのではないだろうか。
成長期の活発な新陳代謝が側弯の原因にもなるかもしれないが
それを元に戻し正常化させる原動力にもなるのではないだろうか。

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