なんて説明すればいいの?

「こないだね、センセのことを友達に紹介したんだけど、
マッサージなの?指圧なの?何なの?
って聞かれて返答に困っちゃった…」
「それはゴメンなさいねぇ。」
「センセのやってる治療って、なんて説明してあげればいいの?
それとね、『揉み返しになるでしょ?』って聞くから『なんないよ。』って言ったら、
益々、何やるところって聞かれちゃったのよね。」
「あれま、それはそれは…
トリガーポイント療法って言ったりもしてますね。」
「なにそれ?」
「痛みのホントの原因部分、痛みの引き金になってるところの事なんですよ。
引き金をトリガーって言って、それが存在しているところがポイントなんですよね。」
「ふ~~~ん。痛いとこなんでしょ?」
「痛みを感じているところではなくって、痛みを発しているところ。なんですよ。」
「何が違うの?」
「痛みを感じているところって、感じているだけで何も無かったりするんですよ。
例えばね、家事の時の火元と火災報知器みたい関係なんですよ。
痛みを感じているところって、火災報知器のあるとこで、
痛みを発しているところが火元なのね。
だから、火災報知器にいくら水をかけても火元は無くならないし、
かえって周りの壁やら床やらがグショグショになって大変なことになるでしょ。
その大変なことが揉み返しってヤツ
なんですけどね。」
「そういえば、だいぶ前に温泉とかでマッサージに掛かると
『硬くて指が入らない』とかいってゴリゴリやるんですよね。
その時は何となく良いんだけど、後から大変だったわ。」
「そうそう、硬いだけで何も無いところをゴリゴリやるんだから、
そりゃあ後から大変でしょうねぇ。
ま、やる方もやられる方も大変でしょうけどね(笑)」
「あぁそうかぁ…。で、結局なんて説明すれば良い?」
「そうですねぇ。
他人様の痛みを探り出して突っつく
じゃあ不謹慎かな(笑)」
「あはは、まあそんな感じですよね。」
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ここが張ってますね。
ここが硬いですね。
凄いコリですね。
これは指が入らない。
   ・
   ・
   ・
社交辞令(?)のような言葉とともに
力いっぱい指で押したり、つかまえて揉んだりと、
で、後から揉み返し。
こんなパターンが案外多いのでしょうね。
原因部分じゃないところ、外に現れた症状の部分をガンガン揉んだら
そりゃあ揉み返しもなりますわね。
それを好転反応って説明する施術者までいますしね。
施術の対象は、あくまで原因部分です。
状態によって施術方法が変わったりはしますが、
狙いはあくまで原因部分です。
火元を消火しないと火が消えないのと一緒ですね。
あっ、付け加えて説明しなきゃならないのが、
原因部分(トリガーポイントの部分)って
押されると痛みを感じます。
でもそれは、
痛みを感じるくらい強く押してる訳ではなくって
痛みを出す物質がそこにあって、
過敏になってるから、押されると痛いんです。
沈静化して痛み物質が無くなれば、もう痛くはありません。
だから、押された時は痛かったけど、
後から痛みは無くなって、揉み返しにもならない。
ということです。
他人様の痛み(の原因部分)を探り出して突っつく
ということだし、
その時の触診を連続でやっていくとマッサージされてるような感覚を受ける
ってわけですね^^