頸椎捻挫って、何?

トワテック メディカルレポート
http://www.towatech.net/magazine/100082.html
からの引用です。
→トワテックメディカルレポートの原文はこちらから
===========以下引用============
★トワテック メディカルレポート Vol.78★ 
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【頚椎捻挫 最新の医学的知見】
             整形外科医 北村 大也 先生
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整形外科や整骨院等の治療院にとって、頚椎捻挫の診療は大
きなウェイトをしめているのではないでしょうか。なかでも
交通事故による頚椎捻挫は、治療に難渋し症状が遷延化した
場合、加害者や保険会社との関係などもこじれたり、本人の
生活の質を落とすだけでなく社会的なトラブルになることも
まれではありません。今回は整形外科領域で頚椎捻挫がどの
ように考えられているか、最新の医学的知見も交えて簡単に
説明していきたいと思います。
■病態
頚椎捻挫の主な病態は筋や筋膜、靭帯、椎間板、関節包など
の頚椎支持軟部組織の損傷で骨折は伴いません。症状として
は頚部痛と可動域制限以外にも頭痛、めまい、視力低下、し
びれ、上肢痛など多彩な症状を示すこともあります。しかし、
その多くは原因としての器質的異常を見つけることが出来ま
せん。
■検査
器質的な異常が存在しないかどうかを調べることは大事です。
主に用いられる検査はレントゲンとMRIです。
レントゲンでは骨傷がなければ頚椎捻挫の診断になります。
しかしそれ以外にも、加齢による骨棘の形成や靭帯の骨化、
側面像での湾曲の異常がみられることが多くあります。一般
的には前弯消失(ストレートネック)や局所的な後弯変形は
軟部組織損傷による一過性のものと考えられていますが、事
実は違うようです。慶応大学の松本先生らは、健常者と頚椎
捻挫患者のレントゲンを比較して、両者とも湾曲異常は同程
度にみられたと報告しています。
MRI検査は骨以外の軟部組織の描出に非常に有用な検査です。
麻痺や知覚鈍麻などがあり、神経症状を疑う場合には必須の
検査になります。しかし頚椎捻挫の主病変と思われる軟部組
織損傷を描出することはほとんど出来ません。また、レント
ゲンと同様に加齢による変化も多くみられます。椎間板変性
や後方への突出、それらに伴う脊髄の圧迫などです。慶応大
学の松本先生らは健常者と急性期頚椎捻挫患者(それぞれ約
500名)のMRIを撮影し比較した結果を報告しています。
それによると、MRIで前出の異常を認める頻度は両群とも変
わりなく、患者の自覚症状とMRIの異常所見に関連性はあり
ませんでした。また10年後の所見も両群で変わりはありま
せんでした。
(その2へ続く)
==============引用ここまで===============
平たく訳すと
頸椎捻挫は、首に関連する諸症状があるけれど
レントゲンにもMRIにも原因らしきものは映らず、
今まで症状の原因とされていた画像で見られる異常は、
実は原因ではないらしい。
ってことになるでしょうか。
衝撃を受けて傷ついて、治れなくなった筋肉。
または、傷ついた事が原因で硬く変質した筋肉。
それらが、首周囲の異常、頭痛、めまい、視力の問題、
しびれや上肢の痛み、さらには全身の不定愁訴などを引き起こしている。
だと思うんですけどね。

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