○○症候群

「センセ、僕のこの体の状態に病名を付けると何になるんでしょう?」
「え~と、まずですね、僕は整体師であって医者じゃないんで、病名とかは付けられないし診断も勿論出来ないんですよ。それを踏まえて貰った上で言うと、『慢性疲労症候群』辺りになるかもしれませんよ。」
「あぁ…、慢性疲労ですか…。なんかそのまんまって気がしますわ…。」
「よくね、疲れは寝れば取れるとか言われたりね、その昔は『24時間戦えますか?』なんてCMも有りましたけどね、寝て取れる程度の疲労で済んでる方ってホントに少ないと思いますよ。」
「そうですよね、休まず働くのが美徳のような見かたされますよね。」
「そうそう。それでね、ろくに休まないでいいだけ溜まった疲労が筋肉を蝕むんですよね。」
「そうなんですか…。」
「いいだけ溜め込んだ疲労が、筋肉に代謝不良を起こさせて硬くスジスジの筋肉にしちゃうんですよ。」
「いやそうですよね。自分でも固まってるの分かりますもんね。」
「それでね、ただ硬いだけじゃなくって、痛みや違和感、自律神経症状や何だか良くわかんない症状を出すんですよね。何とか症候群なんて名前が付いてる病気があるでしょ。」
「ええ、なんか一杯ありますよね。」
「何とか症候群ってのは、似たような症状が見られるけど原因が良く分からなくって、確立された病気じゃないものなんですよね。さっき言った『慢性疲労症候群』なんてのもその類ですよね。」
「結局は筋肉が原因なんですか?」
「うん。良く分かってないんだけど、そう言ってるお医者さんもいますね。僕のとこでも、筋肉の調子が良くなって、結果として訳分かんない症状が消えた方が何人もいらっしゃいますしね。」
「ところでセンセ、こんな状態がしばらく続いてるんだけど、早く良くならないもんですかね?」
「あのね、今の体の状態になるまで10年とか掛かってるでしょ。言ってみれば10年分の歴史が刻まれた体なんですよね。あんなことや、こんなこと、いろんな疲労がガッチリ刻まれてるでしょ(笑)。だから、その刻まれてきた歴史を清算しなきゃならないんですよ。すぐ消えそうですか?(笑)」
「センセ、そんな簡単には消える訳無いわ(笑)」
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同じ姿勢の連続、決まった動作の繰り返し、精神的な緊張、様々な悩みや心配事・・・、
これらに地上の様々な出来事が筋肉を緊張させ、疲労となって積み重なります。
疲労とは、本来の働きが出来なくなった状態です。
緊張が重なった筋肉は、血管やリンパ管を圧迫し
酸素やエネルギー源が届かなくなっていますし、
老廃物を洗い流せません。
緊張が続いた筋肉は傷付き、本来の働きが出来なくなります。
その状態が続くと組織が変化し線維化します。
硬くスジ状になった筋肉内の環境を整え、
新陳代謝を促すことで正常な筋肉が増えるようにします。
数ヶ月と言われる筋肉のターンオーバーがスムーズに済めば
正常な、柔軟な筋肉が増え、
やがて症状も消えていきます。