慢性疼痛に関する一考察

慢性疼痛に関して医師の方と話す機会があり、
自分の感じていることを記しておこうと思います。
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慢性疼痛の一考察
 恐れ、怒り、悲しみ、妬み、恨み、絶望、欲求不満などの精神活動(ひょっとしたら頑張るぞと強く決意することも含まれるかもしれません)による筋緊張増加の継続や、肉体的な活動、不良姿勢、反復動作など過負荷による筋肉の疲労(中枢神経・末梢神経活動の亢進、神経筋接合部の神経伝達物質の過剰放出、筋節内に大量流入したカルシウムイオンによる筋節のクラッシュ、緊張増加による虚血でATPが不足し永続する筋線維の短縮、緊張亢進による老廃物などの排出不良などが“疲労”にあたると思います)による筋・筋膜の緊張が持続することで虚血・脱水・栄養不良・代謝異常となり、筋や結合組織の正常な新陳代謝が妨げられ、組織変化(損傷部)が永続し疼痛が出現するのではないかと考えています。
 組織変化の程度によっては、トリガーポイントのような発痛・放散痛の原因個所が生じたり、脱水によって深部熱が体表に放散されずC線維(ポリモーダル受容器)が熱刺激を痛みと感じたり、隣り合った筋膜の滑走が不十分で機械的刺激が生じたり、循環不良で留まった発痛物質による刺激が生じたり、肥厚や硬化した筋膜構造に自由神経終末が巻き込まれて継続する刺激が生じたり、新陳代謝できずに廃用となった筋組織(結合組織になっているかもしれない?)に巻き込まれた自由神経終末が刺激される、などが起きているかと思います。
 実際には、それぞれの状態がモザイクのように存在し、条件次第で疼痛が発生したり、ただの硬い組織として触知できたりすると思われます。また、痛みに対するアプローチでは、組織の状態次第で発痛の原因個所としての圧痛や、放散痛の再現などが出来る場合には比較的対処しやすいのですが、組織の硬化や変性が進みすぎて関連を予想できる圧痛点が無い(単純に圧刺激に応じた局所の痛みはある)場合には、まず硬化した結合組織を正常に近づけることから始める必要があると思われます。
 あまり良い例えではありませんが、ペンペン草も生えないような荒れ地の岩や石や切り株を取り除いて、水路を引いて、肥料を入れて、耕して、まずはペンペン草が生えるようにして、それから普通の畑に変えていく作業を行うということになると思います。
 さらに、慢性疼痛では肉体的な状態を変えるとともに、生活環境や思考の癖、精神活動など、多くの部分を変えていく必要があると思われます。
以上、一考察まで。
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慢性痛 筋筋膜痛 整体 札幌

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