火元と報知器

「センセ、腹筋の押して痛いところをやってくれたのは分かるんですけど、夜中に痛くなったのは背中なんですよ。」
「ええ、痛みを感じていたのは“背中”なんでしょうけど、痛みを発生させていたのは“腹筋”なんですよ。“腹筋”のトラブル。」
「ふ~ん、なんか良く分からないけど、そうなんですか…。」
「背中の感じはいかがですか?」
「ええ、なんかとっても軽くなった感じがします。」
「そうでしょ。つまりね、“腹筋”が火元なんですよ。そして“背中”で火災報知器が鳴ってたって訳。」
「あっ、なるほどね。」
「だから、いくら背中を揉もうが叩こうが伸ばそうが関係ないんですよ。火事のときに、火災報知器に水掛けたって火は消えないでしょ。火元を消せなきゃ鎮火出来ないんですよね。」
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「痛みのある場所(痛みを感じている場所)」と「痛みを出している場所(痛みの原因)」は同じところとは限りません。
というよりは、離れている方が多いですね。
今までなかなか解消できなかった痛みをお持ちの方は、こんな場合が多いですね。
離れている場所を特定するために、細かく症状を聞いたり、違う場所を触診したりすることあります。
それにはこんな訳があることをご理解下さい。

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