テニスボール・マッサージ【腹筋】

腹痛(胃腸の痛み)や胃腸の不快感、左右にまたがる背部痛や腰痛、胸苦しい、鼠径部の痛みや不快感、上体のねじれや左右の傾きなどの歪み、などの原因となる腹筋のトラブル(トリガー・ポイント)を予防・改善しましょう。
腹筋は、肋骨の下から数本から骨盤の腸骨と恥骨までを、身体の(左右どちらかの)外側のラインからヘソを通る中心線(みぞおちと恥骨結合を結ぶ線)をこえて、反対側の外側のラインに広がっています。
一般的に腹筋というと、みぞおちの左右から恥骨結合につながる、左右八つの区画に分かれている部分を指すかもしれませんが、おなか全体に、垂直と水平、左右斜めに走る筋線維で、4層が重なっています。
【必要なもの】
1.テニスボール 1個
【方 法】
1.床やマット、蒲団の上にあおむけに寝る。
2.まず、テニスボールを肋骨とおなかの柔らかい部分の境目に軽く当てる。
3.テニスボールの上に、左右の手の平を載せる。その際に、手の重みだけがボールにかかるようにして、けっして手で強く押さない。 
【禁 忌】骨がもろくなる骨粗しょう症の方や、その可能性のある方は、強く押すと骨折の危険があります。絶対に強く押さないこと。
4.テニスボールが筋肉に当たって、痛みを感じるポイント、不快感を感じるポイント、痛気持ちいいポイント、などがあったら、そのポイントにボールを当て、20~30秒、または1分程度そのままジッと当てておく。
【注 意】その当てるポイントで、ボールを動かしてゴリゴリはしない。
5.最初にボールが当たったときに感じた、「痛い感覚」などが少なくなったら、ボールを移動して、次のポイントを探す。
【注 意】特に何も感じないところは異常がないので、当てておく必要はありません。
6.体側(体の外側)まですすんだら、肋骨の一番下、または下から数本の辺りを、3.から5.と同様に行いましょう。
7.次に、骨盤の前側の出っ張り(ASIS、上前腸骨棘)にテニスボールを同じように当ててみましょう。
8.骨盤(腸骨)に沿って、体側までポイントを探しながら進み、見つかったら同様にボールを当てたままにします。
9.骨盤の出っ張りに戻って、次は鼠径靭帯(ASISの出っ張りから恥骨をつなぐ靭帯)の上、さらに恥骨まで同様に行いましょう。
11.腹筋の周辺部が終わったら、おなか全体も同様にやってみましょう。骨の上と違って、手ごたえがあまりないかもしれませんが、けっして強く押しこまないでください。
12.テニスボールマッサージが終わったら、寝ころんだままバンザイをし、上下に伸びましょう。次に、バンザイをしたまま、身体全体をひねりながら伸びてみましょう。
【注 意】背中を反らすようにすると、腰や背中に痛みが出るかもしれません。無理にそらさないでください。
【注 意】
1.ボールが当たることで痛みを感じるポイントで、ゴリゴリ動かず、ジッとしていること。
2.左右を別々に行なうこと(ボール2個で左右同時に行なわない)。
3.数分以上同じポイントにボールを当て続けると、新たな痛みの原因になる恐れがあります。
【禁 忌】
1.重度の骨粗しょう症など、骨の強度に不安のある方は行なわない。
2.最近、手術や外傷をされた方は行なわない。
3.内臓に不調を感じている方は、必ず先に医療機関を受診すること。
4.その他、体調に不安のある方は、主治医にご相談下さい。
↓テニスボールをお持ちではない方はこちらをどうぞ。


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