腰痛とセルフメンテナンス

「センセ、この腰の痛みって、筋肉の疲労なんですか?」
日常生活で筋肉が疲労して傷付きます。
通常は、修復(新陳代謝といいます)されて痛みを発しません。
しかし、さらに疲労が重なったり、負荷が掛かりすぎたり、冷えたりすると
修復しきれずに痛みを発するようになってしまいます。
状態によっては、負荷が掛かったときや疲労した時だけに痛みを発したり、
安静にしていても痛みを発したりします。
「ええ。お尻の筋肉(殿筋)の疲労による痛みですね。」
「疲労ならこんなに痛み続くわけ無いじゃないですか?
自分はすべり症持ってるから、そのせいじゃないんですか?」
「すべり症ですか。とりあえずは関係ないでしょうね。
疲労はね、一般的に、寝れば治るとか
放っておけばその内に治ると思われてますね。」
「違うんですか?」
「疲労というからそう思われちゃうんでしょうね。
疲労によって筋肉が怪我した状態だ。って言えば分かりやすいでしょうかね。
例えば、金属疲労が続くと機械とか建築物が壊れるでしょ。
疲労で筋肉の一部が壊れる。つまり怪我した状態って事になるでしょうか。」
「怪我ですか?」
「ええ。筋肉が傷付いて、治れなくなっている状態ですね。
そういう意味では怪我と考えてもいいんじゃないでしょうか。」
「外からは見えないけど、中で傷ついているって事なんですね。」
「そうそう。その傷がいつまでも治らずにいるってことですね。
寝起きに腰が痛いのは、仰向けで寝てると殿筋が縮んだ状態なるんですよね。
傷付いた筋肉を縮めたままにすると悪化して痛みを発するんですよ。
起きて動いてる内にストレッチされて痛みが落ち着くんですね。
けど、治った訳じゃないから翌朝また痛みを繰り返すんですよね。」
「どうすればいいんですか?」
「筋肉の傷を治していけるような施術を受けることと、
日々の筋肉の疲労を解消するセルフメンテナンスをすることが必要ですね。
テニスボールを使ったセルフマッサージとかストレッチですよね。
慢性化している場合は、修復完了まで長い時間が必要ですから、
その間は痛みが出ないようにコントロールしなくちゃいけないんですよね。
だから、毎日のセルフメンテナンスで痛みが出ないようにケアする必要があるんですよね。」
「あそうか。
痛みが出るって事は治ってないし、悪化してるかもしれないんですね。
だから、悪化しないように日々やるんですね。」
「そうそう、そういうことですね。」