自律神経

自律神経系の働きに関する新しい理論に多重迷走神経理論というものがあります。
従来二つに分けて考えられていた交感神経と副交感神経の内、副交感神経を延髄の起始部によって腹側迷走神経複合体(延髄の疑核と孤束核を起始とする)と背側迷走神経複合体(延髄の背側核を起始とする)に分けて、三つの自律神経系と考えます。
哺乳類は進化の過程で群れを作り共存することで生存を優位にしてきましたが、その社会性を担っているのが最も新しいシステムである腹側迷走神経です。
二番目に古いシステムが交感神経で、他者との間に起こる『逃走か闘争』反応を担います。もっとも古いシステムは背側迷走神経で、消化・吸収・排泄・睡眠・深い瞑想・凍りつき(フリーズ)などを担います。
何かの出来事が起こると、まず初めに働くのが腹側迷走神経で社会性による対応を試みます。万が一その出来事が、反社会的なものであれば交感神経が優位となり『逃走か闘争』反応が起こります。
そして、その出来事が社会性や『逃走か闘争』に相応しくない、食事・睡眠・排泄・瞑想などの場合には背側迷走神経が優位となります。また、なんらかの状況によって腹側迷走神経や交感神経が働けない場合にも背側迷走神経が優位となって凍りつきが起こります。
凍りつきは、草食動物が肉食動物に捕食される時にみられます。群れで草を食んでいる(社会性活動)時に、捕食動作を起こした肉食動物に襲われたら逃走(交感神経の高まり)します。運悪く捕まれば背側迷走神経が働き『凍りつき』が起こります。
『凍りつき』の間は仮死状態なので痛みを感じずに済みますし、まれに捕食者が興味を無くして(いきが悪いと勘違いして)放置される事があります。運よく『凍りつき』から戻れれば、交感神経優位な状態で逃走出来るし、群れに戻れれば腹側迷走神経を優位にして社会性を取り戻せます。
この反応は人間にも当てはまりますので、社会性の反応、過重なストレスによる『逃走か闘争』反応や『凍りつき』反応として、複合的に現れてきます。
従来の、二つに分けた自律神経の片方が優位になれば他方の働きが下がるというものではなく、それぞれの神経系がバランスよく働くことで健康を保ち、アンバランスな活動になれば病気の状態に陥る。
リラクゼーションやマッサージなどが、各神経系のバランスを調整するという研究も進んでいるようですし、臨床としてバランスが改善してくるのを目にします。

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