自然治癒力が減退するとき

前回で、自然治癒力の元は水分を含んだ高分子ゲルである基質にあるとしました。
では、なぜ自然治癒力が下がったり破綻したりするのでしょうか?
その前に、北野武の出演しているCMを

肉体は激しく動くと摩擦が大きくなる。
人間だって激しく動くと熱をもつ。
初めてTVでこのCMを見たときには、正直びっくりしました。
まさしくこの通りで、
人間は動くと体内の摩擦が大きくなります。
激しい動作で体温が上昇し、
汗や呼吸で水分が蒸発する。
滑らかに滑りあう筋膜どうしが擦れ合って、
さらに摩擦が大きくなっていく。
摩擦が大きくなるとますます熱をもって
どんどん水分が抜けていきます。
(脱水ってヤツですね)
水分の抜けた筋膜(正確には水分が抜けた高分子ゲル)構造が
今まで通りの自然治癒力を発揮できなくなって
疲労感から痛み、さらには関連する組織の異常
(結合組織・筋組織・神経組織・上皮組織の異常)
となります。
つまり、免疫機能の問題(結合組織の問題)、
運動機能の問題(筋組織の問題。身体の歪みもこの中には入ります)、
神経機能の問題(神経組織の問題。自律神経失調など)、
内臓の粘膜や皮膚などの問題(上皮組織の問題)、
などがおこる可能性があります。
だからといって、
水やスポーツドリンクをガブガブ飲めばいい、
という問題でもありませんけどね。。。